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2007年04月09日

メタボリックシンドローム 生活習慣病,健康とアルコール

このコーナーは産経新聞(2003年4月)に連載されたものを転載しています。

生活習慣病,健康とアルコール
 は『百薬の長』といわれますが、徒然草では『よろずの病は酒よりこそ起これ』ともいわれています。果たして健康に良いのか、悪いのか。日本生活習慣病予防協会の池田義雄理事長に聞きました。日本人のがん死亡率第1位は肺がんで、1年間に男性約4万人、女性約1万5000人が亡くなっています。生活習慣との関係について、東北大学医学部の坪野吉孝助教授に聞きました。

アルコールと健康の関係を教えてください
 「例えば、食前酒を飲むのは、アルコールが胃壁を刺激し、膵臓からの膵液分泌を促し、吸収した食物の消化吸収を促進するから。これが『百薬の長』で、適量の飲酒は健康によいということです。適量とは一日平均純アルコールで約20gといわれ、日本酒1合、ビール中瓶1本、ウィスキーのダブル1杯程度です。しかも適量飲酒は、ほとんど飲まないという人より、善玉のHDLコレステロール値が高くなり、結果的に心筋梗塞の発症率が低くなることがわかっています」



では、健康に悪くはないのでしょうか
 「問題は大量飲酒です。純アルコールで約60g以上、日本酒換算で3合以上の大量飲酒は『よろずの病は…』のようにあらゆる病気のもとになり、心筋梗塞、脳卒中、脳梗塞のリスクが顕著にあがるのです。実は、アルコールは嗜好品として親しまれているものの、本来は通常の食品には存在しない、エタノールという薬物です。しかも、赤くなる、ドキドキする、頭が痛くなる…というのはアルコールの副作用で、きちんと解毒されていない証拠です。もし何かの薬を飲んで、このような副作用が出たとしたら、誰もが二度と口にしたくないと思うはずですね。アルコールとはそういう薬物だということを忘れないでください」

ほかにも、気をつけることはありますか
 「未成年の飲酒習慣が問題になっていて、中学3年生の男子の4分の1、女子で6分の1に飲酒習慣があり、高校3年生では倍増しています。厚生労働省による『健康日本21』でもこれをゼロにしようと目標を掲げています。なぜ悪いのかというと、飲酒開始年齢が若ければ若いほど、短期間に嗜癖を生じる、つまり無いと我慢できなくなり、やめようと思ってもどうしても飲みたくなり、大量飲酒につながるのです。すると、臓器がアルコール漬けになってさまざまな病気を引き起こすばかりか、脳をむしばみ、精神障害であるアルコール依存症に陥って、人格をも崩壊するのです。こうならないためにも、アルコールは恐ろしいものだと認識してください」
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