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2007年04月12日

メタボリックシンドローム 肥満のメカニズム

このコーナーは産経新聞2003年4月に連載されたものを転載しています。

肥満のメカニズムについて
 なぜ太るのか、肥満のメカニズムについて、肥満の研究者で日本生活習慣病予防協会の池田義雄理事長に聞きました。
なぜ太るのでしょう
 「エネルギーのアンバランスです。食事からのエネルギーが多く、体内で燃えたり、運動で消費されるエネルギーが少ないと、余った分が体脂肪に蓄積します。また、食欲との関係もあります。脂肪細胞から出るレプチンというホルモンが、脳の視床下部にある受容体に作用し、食欲を抑えていますが、体重が増える過程や肥満者では、レプチンが出てはいても効きが悪く、食欲が抑えられずに食べ過ぎるのです。さらに、遺伝子の異常が肥満に関わっていることもわかっています」




遺伝子異常ですか
 「遺伝的に熱産生を高めにくい人がいます。熱産生とは、各臓器でエネルギーを燃やして熱を発生することですが、この機能が少しでも落ちれば、余剰なエネルギーができやすくなります。脂肪細胞にあるUCP−1(アンカップリングプロテイン1)という成分が、熱産生を強く引き起こす、つまりエネルギーを効率よく熱に換えるのですが、この機能が非常に弱くなっているような遺伝子異常をもつ人がいます。また、アドレナリンというホルモンが脂肪細胞の表面にあるβ3受容体に結合すると、細胞内の中性脂肪が分解されて熱産生が高まり、体脂肪が減って太りにくくなるのですが、この遺伝子異常も日本人の約3割にあります」

つまり、肥満は遺伝だということですか 「遺伝と生活習慣が半々だと考えています。遺伝は家系をみれば簡単にわかり、両親のどちらかが太っている、血縁者に糖尿病、高血圧、心臓病などがいる、個人では、子供のころから太っていたかも重要です。子供の肥満には特に3歳児の生活習慣が影響し、毎朝朝食を食べ、おやつ時間が決まっているグループより、朝食は時々で、おやつ時間も決まっていないグループでは、小学4年生時での肥満が1.2〜1.8倍も多かったという調査があります。しかも、幼少期の肥満は、大人になってからの生活習慣病の原因にもなるのです。また、子供のころに太っていなかったという人でも、実は太るチャンスは人生のどこにでもあり、油断するといつでも太ってしまいます。特に太る遺伝子を持っている人は、食生活や運動などの生活習慣に気をつけてください」
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